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Raising Renee を Amazon Prime で観た

アマゾンプライムで何かよいものはないかと検索していると、Raising Renee というドキュメンタリーが上のほうに出ていました。障がい関係のものだったなぁ、というくらいのうつろな記憶ですが、このドキュメンタリーの名前、どこかで聞いて知っていました。


画家として、大学の講師として成功をおさめている ビバリーが、母親に知的障害がある姉の世話を頼まれます。ビバリーは、ノースキャロライナ州のグリーンズボローの出身。3人姉妹の末っ子として、シングルマザーに育てられました。プロジェクトといわれる低所得者に提供される住宅に住み、子供のころは、バスで遠くにある白人ばかりの学校へ通っていたそうです。大学卒業後はアーティストとしてニューヨークに住むようになりました。

ビバリーというこの人、とても好感が持てます。優しくて、率直で、誠実な、とてもよい感じの人に私にはみえました。ドキュメンタリーのなかで、タテマエを気にする日本人なら躊躇するであろうような内容の言葉を、彼女は、それもときには大笑いしながら話します。

子どものころ、母親がメイドだったことを恥ずかしく思っていたこと。自分がプロジェクトに住んでいることを友達に隠したこと。小さい頃は、知的障害のある長女のルネーがとても暴力的で、家族の都合がなんでも彼女のいうなりになってしまったこと。母親に自分が亡くなった後のルネーの世話をお願いされたときに、そんなことはだれにも頼むことではないし、そんな責任をだれにも押し付けることはできない、と言ったり。ルネーと一緒に住んでいるときに、ひとりになりたい!とか言ったり。

お母さんが亡くなってから、ルネーは5年ほどビバリーと住みます。その後、ビバリーがノースキャロライナで教授の仕事をみつけ、ふたりともノースキャロライナに移り住みます。もともとビバリーはドキュメンタリーの中で、サウスに帰るたびに、自分が黒人だということを思い知らされるので、サウスには住みたくないと思っていた、と言っています。そのビバリーが、サウスに戻る決心をしたのには、ビバリーもひとりでルネーの面倒をみるのが大変になったことも一因になっていると思われます。

サウスに戻ってから、ルネーは一人暮らしをはじめます。ひとりでアパートで眠る様子をみて、なんだかわからないけれど涙がでてしまいました。かわいそうだとか、そういう気持ちではなく、ルネーの一生を息子の一生に重ね合わせてしまったのでしょうね。なんだか胸が苦しくなりました。

ビバリーは、明るく、正直に、ルネーの世話をしてくれていました。ルネーも、ビバリーのことを慕い、とてもよい関係性のようにみえました。でも、本当は大変なことが山積みだったと思います。他人に文句をいうまでもないようなことが重なり、自分の生活が制限される生活。きっと、そういう5年間だったと思います。

ドキュメンタリーを観て、また将来が心配になってしまいました。
私は娘にどれだけ負担をかけずに、やっていけるだろうか・・。

まずは、息子にしっかりと自立してもらうこと。
そして、私がなるべく健康で長生きすること。

まずは、そこから・・・かな。

息子を誰かに託さなければいけないようなときが、なるべく先でありますように。

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by spnd_ca | 2020-03-18 04:33 | メディア