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知的障がい者の大学進学への道

息子は、わが町にあるシティカレッジ(日本で言う短大かな)に通っていますが、大学自体に障がい者用の特別なプログラムがあるわけではありません。息子は、外部のプログラム Collegepath に所属し(カレッジパスについては、前記事で書いています。)、そこの人たちが彼が大学の環境でやっていけるようにアシストしてくれているのです。

もちろん、息子が登録しているクラスは一般学生に向けたものではなく、少し配慮がなされているものではあります。彼が現在とっているクラスは、Adapted Physical Education といって、通常の体育のクラスとは違いますが、そのクラスは身体的にハンディがあったり、事故や病気の後でリハビリを行っている人を対象にしているもので、知的障がいを持っている人を対象としたものではありません。

私がこの場所を息子に薦めた理由は、下記、3つです。

  • 自宅から通えること
  • 仕事を継続しながら通学できること
  • Collegepath というプログラムが存在したこと

あと数年は今のような感じで進め、その後に次のステップとして、大学のキャンパス内(あるいは近く)に住み、大学に通いながら自立のためのアシストをうけるところを考えています。この辺り(近いといっても、車で数時間はかかる)にも、知的障がいをもった人を受け入れている学校が、3校ほど存在します。

フィラデルフィアの新聞のようなのですが、The Inquirer というところの記事に、"More colleges enroll students with intellectual disability" というのがありました。

その記事によると、知的障がい者を対象にしたプログラムを持つ大学は、2004年には全米で25校しかなかったけれど、2018年には270校にまで増えたとのこと。

「学ぶことができない」という偏見の目で見られてしまうことが多い知的障がい者ですが、本当のところはそうでもないのです。IQが70前後でも、驚くようなことを言ってみせたり、やってみせることもあるのです。人間の脳はそんなにシンプルではない。数字では計れない力があるのだと、私は思います。

だから、息子のような人にも、学ぶチャンス、環境があること、それが増えていることをとても嬉しく思います。

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by spnd_ca | 2018-06-28 03:41 | 障がい者 コミュニティー